解離性同一性障害ネタはじめました。の前に解離性同一性障害とは①
こんにちは。折り紙で水脹れができる弱っちい手の持ち主、コトです。
(一応公開しておきますがスマホアプリからの更新なので少し後で手直しします。)
僕は医師から診断を受けてる解離性同一性障害持ちの者なんですが、この病気によるネタ話が沢山あるんです。そのネタを書くためにこの病気の説明を最初に書かせていただきます。
ネタって言っても、病気なので日常生活に支障はあるのかと聞かれれば、ありまくりだよ。
えーと、プライバシーが無くなります。お金もなくなるし、食べてたものもなくなります。タバコも燃やされます。買った覚えのない物があるし、自分以外の自分の為に色々買うはめになったりします。現在地が瞬間移動します。時間はもちろん飛びます。記憶も飛びます。意識も飛びます。薬を大量に飲まれたり、腕を切られたりもします。でも、それらをやってるのはこの身ひとつ。謎は増えるばかり。
今回、解離性同一性障害について簡単に説明したいと思いますが、簡単にわかりやすく説明出来るか自信がありません。興味のある方は是非Google先生をご活用ください。「解離性同一性障害」と検索欄にどうぞ。
まず、地球には、精神障害の診断と統計マニュアルという標準基準になるものが存在します。これはアメリカで出版されているものなのですが、疾病及び関連保険問題の国際統計分類(ICD)というものと同じように、国際的に使用されているものです。大雑把に言えば国による差を無くすために作られたようなものかな。
しかしこのDSMに当てはめて一人一人を診断する、というのはちょっと違う意味合いになってきます。そもそも精神障害に境界を引くのが不可能なのです。この辺ややこしい上に色んな意見があるのですがとりあえずDSM-5という最新のものから引っ張ってきました。
解離性同一性障害とは・・・
A. 2つ以上のはっきりと区別されるパーソナリティ状態による同一性の破綻で、文化によっては憑依体験と記述。同一性の破綻とは、自己感覚や意志作用感の明らかな不連続を意味し、感情、行動、意識、記憶、知覚、認知、感覚運動機能の変容を伴う。
B.日々の出来事、重要な個人的情報、心的外傷的な出来事の想起についての空白の繰り返しであり。通常の物忘れでは説明がつかない。
DSM-5より。
分かりづらい?
もっと簡単にしてみる。(主観混ざるかも)
2つ以上にはっきり区別されたパーソナリティ(人格)により、同一性が破錠している。同一性の破錠とは、感覚、意識が連続しない状態。
感情、行動、意識、記憶、知覚、認知、感覚運動機能の変容が起こり、日々の出来事、重要な個人情報、心的外傷的な出来事が思い出せず、それらが繰り返されるため、物忘れでは説明がつかない。
うーん。わかるかな。
一言で誰でもわかりそうな言葉で言うと「多重人格」なんですけどこの言葉、めっちゃ誤解とか色々めんどくさいのでそれはそれで…。
ちなみに僕はたまに演技だろ。って言われます。
仕方ない。この病気は、医師でも信じてない人がたまにいるくらい理解されない病気です。僕の主治医になった医師の中にはいませんでしたが。
犯罪心理学では、刑事責任を取れない状態を装う為にこの病気になりすまし、犯罪を逃れようとする、というのもあるそうです。心神喪失が認められれば無罪になることも可能だからでしょうね。ビリー・ミリガンという人が有名です?Google先生よろしく。
この解離性同一性障害は、元々「解離性障害」というカテゴリーの中にあります。解離性同一性障害は、解離性障害の中で最も重症化された症状だと言われています。
つまり解離性障害にはある程度の段階的症状があるみたいですよ。
解離性同一性障害を持つ人は殆ど幼児期に既に解離を起こしている事が多いそうです。心理学で言う解離はなぜ起こるかというと、自己防衛反応と言われています。
「目の前で大切な人(親など)が亡くなった。」
こんな状況を例に説明してみます。
目の前で大切な人が亡くなると、心には大きな負荷がかかります。それはストレスと言えます。そして同時に、そのストレスと、事実を受け入れる自分の容量を超えてしまうことがあります。(キャパオーバー)そうなると時に人は呆然としますよね。
膝から崩れ落ちるとか、声も出ないとか、反応しないとか。
実はこれも解離のひとつ。離人感というものに近い場合も多くあります。
ガラス越しに見える、というような体験。現実味がないとも言えるでしょうか。そしてこれらは、ある程度の範囲では正常な反応なのです。
もっと日常的な生活の場面でもあります。
Aさん、Bさんが会話してたとします。
Aさん「ねぇ聞こえてる??」
Bさん「あ、ごめん聞こえてなかった!もう1回言ってもらえるかな?」
みたいな場面。聴覚は正常なはずなのにぼーっとしてて聞こえてなかったってことです。
これも解離のひとつらしい。
このような状態が頻繁に現れ、日常生活に支障を及ぼす場合、それが薬物やアルコールなどが原因ではない場合、解離性障害という病気になるのです。(かなり大雑把に言うと)
その解離が酷くなると、人によっては、トラウマ体験に耐えるべく本来の自分(主人格)とは別の、別人(交代人格、副人格、別人格)が生まれてしまうのです。
例えば、女性が男性に暴力を振るわれる状況に対して対応出来ない精神的、肉体的状態から自分を守る為に(これが所謂自己防衛反応)、別人格として攻撃的な男性人格が生まれたりします。
そしてその男性人格の状態の時の記憶は健忘となり、主人格はその間の記憶の想起が不能になります。このような体験が上記したDSMに記述されている「心的外傷的な出来事の想起についての空白」という部分に当てはまるのだと思われます。
その後女性は、自分が暴力を振るわれる場面に遭遇した場合や、男性人格で対応すれば自分を守れる場合、その男性人格に人格交代する、という体験をするでしょう。そしてその都度、その間の記憶は健忘となります。
もしかしたら、男性人格が他人を傷つけた場合などに、女性は意識のない間に加害者になりうることもあるのです。一見極端な話ですが僕でも全然ありえる話。いつ知らぬ間に犯罪を犯す事になるかなんてわかりません。自分がいつ知らぬ間に死ぬかもわかりません。
さてさて、僕の場合現在確認できているだけで20以上の人格がいます。(割と多い方らしいよ)幼児から大人まで、人間から人外まで。男から女から性別不明まで。なんで生まれたのか分からない人格は沢山いますよ。逆に誕生した理由や状況がある程度特定出来る人格もいます。
名前もそれぞれ違います。元々名前を持ってる人格は少数で、殆どは区別するためにどこかしらで名前がついた人格が多いです。
僕は解離性同一性障害だと判明してから、他者からのアドバイスにより、限られてはいますがある程度の人格との会話や多少の記憶共有が可能になってます。そのおかげかなんとか犯罪になったことはありません。死にかけたことならいくらでもありますが。
あとは、周りからの支援によりなんとか生きてます。出た人格の特徴、行動などを教えてくれる人がいるので、気をつけるべきことが分かったりします。新しく現れた人格にはその都度アクセスを試んでみたり、様々な方法で制御とコントロールがある程度可能になっているのです。
ただ、そうは言ってもどの人格ともいつでも話せたり交代出来たり記憶が共有出来たりするわけではありません。
僕は一人暮らしすれば簡単に死ぬでしょう。
そして解離性同一性障害に直接対応した薬は存在しません。治療法も確立されてません。原因もはっきりせず、症状も個人差が大きいのです。おまけに症例が少ないのです。
僕は主治医に人格の存在、症状は目の前で見られている、診断されているものの、それに対して何か治療してはいません。僕が主治医に解離性同一性障害による症状や出来事を殆ど話さないのもあり、対処法は、ほぼ自己流です。
1回目の説明はこのくらいにしておきます。
これでもかなり簡潔にしてしまいました。
そして、毎回ですが分かりづらい文章…。
まぁ雰囲気だけでも分かって貰えると幸いです。そして僕は専門家ではなくただの患者なので、間違ってるよ。ってとこが沢山あるかも。ごめんね。
2回目はこの知識を踏まえていただき、ちょっと楽しい感じで僕の症例的な話にしてみたいと思います。